Posts from — 7月 2009
早すぎたCGMサービス「オルトアール」の話(その1)
今回は、2007年に終了したオンラインコミュニティ「オルトアール」の運営者である船田巧さんと会ってきました。
「CGM」という言葉ができる前から、インターネット上でユーザーが自ら創発するコンテンツをプロデュースしていた船田さんに、最近のネットサービスについての感想、さらには現在企んでいることなどを質問しました。
(取材日:2009/7/9、取材場所:デジカル株式会社、会議室)
「オルトアール」について
正式名称は「オルトアール総合雑談中心」。2000年に、船田さん(船田戦闘機)が立ち上げた雑談コミュニティサイト。スタパ斎藤、餅月あんこ、伊藤ガビンなどそうそうたるメンツがメーリングリストを中心に公開の場で雑談するという画期的なメディアで、当時は月間600万ページビューを超える人気サイトだったが、2007年に惜しまれつつ終了。
船田巧さんについて
1966年東京生まれ。メディア技術者。埼玉大学中退。(株)アスキー・ログイン編集部で社会人スタート。1990年頃独立。好きな食べ物はおそばとカツ丼とカレー。ペンネームは船田戦闘機。
(以上、公式プロフィールより)
今回のインタビューも文字数にして2万字を超えていて、8回に分けて公開します。今日が第1回目で、以降は来週の月曜日から平日に公開していく予定です。
ぼくと船田さんが会うのはじつは2度目で、今回が6年ぶりくらいの再会だったのですが、初めて会った当時の話も出てきています。
最後には当時の「オルトアール」ユーザーのみなさんへのコメントもいただいていますのでお楽しみに。感想もお待ちしています!
オルトアールって、なに?
- 河野:
- ご無沙汰してます。今日はよろしくお願いします。
まず最初に、「オルトアール」ってサービスのことを知らない方に、「オルトアール」ってこういうサイトでしたよって説明するとしたら、どう言えばいいですかね? - 船田:
- うーん、そうですねえ。当時、「2ちゃんねる」はもうあったんですよね。
- 河野:
- はい、ありましたね。
- 船田:
- 今とあんまり変わんない感じで。
でも、(サービスが開始された2000年当時)ブログなんて言葉はなかったですし、写メールもまだ次の年くらいだったし。当然、Twitterもmixiも、なかったワケですよね。 - 河野:
- そうですね。
- 船田:
- 「2ちゃんねる」のようなものを僕はフラットな掲示板というふうに捉えていたんですけど、それ自体はパソコン通信まで遡れば、ご存じのとおりニフティサーブだったり、さらに行くとその前から、綿々とあったワケですよね。
それとはちょっと違う、オンラインのコミュニケーションの場みたいなものを、作ってみようと思って作ったのが僕から見たオルトアールですね。
で、出来上がったものが具体的に何かって言うと、メーリングリストだったり、ブログ的なものだったり、あるいはチャット的なものがひとつにまとまっていて、かつユーザーが自分で自分の場を持てるもの、と同時に、そこを使って何をしたら楽しいかっていうことを有志の人たちが、プロもアマも合わせて、実験する場だった、という感じでどうでしょうね?(笑)
7月 31, 2009 No Comments